Joe Hendersonのファンク、1973年のグルーヴ
1960年代半ばすぎまで、Blue Note時代のJoe Hendersonはリーダー・アルバムが充実した出来だが、同時にセッションでも都合よく使われ、彼も器用に合わせすぎたように思う。Blue Noteを離れたあと、MilestoneやVerveでは当初いまひとつ方向性が定まらず、やっとこの作品でファンクに結実する。
Multiple
1973.01.
マイルス・バンドを辞めたあとのDave HollandとJack DeJohnette。エレピ、ギター、パーカッションの音がPost-1968 Milesのファンク。
この1年前に録音のBlack Is the ColorはBitches Brewそのもの。詰め込みすぎで無理をしている感じ。
1972.03.
ベースにDave HollandとRon Carter、ドラムにJack DeJohnetteで、Bitches Brewそのまま。ギターのJohn McLaughlin、キーボードのJoe ZawinulとChick Corea、パーカッションのDon Aliasなどの代わりがそれぞれ入っている。そしてWayne ShorterではなくJoe Henderson。でもこれを一度やったから、Multipleができたのだろう。
でもこのあとまた迷走するような。